第39回全国利工連三木大会が開催されました。

テーマ"見直そう伝統ある道具の使い道"第39回全国利工連三木大会が平成17年6月18日(土)新神戸オリエンタルホテルにて開催されました。
今回は三木工業(協)組合が主幹で全国の利器工匠具製造業者約100社が結集、盛大に行われました。
大会の総合司会は、FM三木の西岡 志保さんが行いました。
大会の模様を写真でご案内させていただきます。

■第1部 式典■

FM三木 西岡 志保さん

開会 五百蔵 満弘 氏


大会会長挨拶 小山 幸夫 氏

利工連功労者表彰


議長団挨拶 小山 氏

大会実行委員長 竹川 誠一 氏


次期開催地挨拶 高知県土佐刃物連合(協)

閉会の言葉 岡田 文夫 氏

■特別講演■

砂鉄と玉鋼 3.5Kgで刀一振り分

講演 村下 木原 明 氏
たたら製鉄の技と精神〜誠実は美鋼を生む〜


ビデオ匠と至芸の世界極める「玉鋼製造

たたら吹き」(昭和62年) 木原 氏


3昼夜の操業が終わり、炉を壊していくと

約3tのケラが現れる


ケラの上に木炭が乗った状態です

チェーンで引き出している


無事、炉から素晴らしいケラが出てきました

日刀保たたら外の風景です

■第2部 懇親会■

開宴の挨拶 小山 氏

県会議員 鷲尾 弘志 氏 挨拶


各産地の代表者や三木市長

等を囲み懇談


行政の方や商工会議所会頭

業界の方等多数参加されました











材料メーカーや地元の

製造メーカー多数参加


三木の鑿鉋

製造業者


のこぎり演奏

閉宴の挨拶 加古市長

大会の議長団で各産地の問題など議題に上がり、刃物による事件等のトラブルがあるが、道具その物は役に立つ生活を向上するが、使い方を間違うと悪い方に使われるので、使い方のPRを行う。
もっと刃物に親しみ、三条地区(三条鍛冶道場)や三木地区(刃物作り体験 肥後守)で進めている市民参加の物作りを進めていく。
また、新規会員企業の増加についても採択されました。

特別講演では、日本で唯一国選定保存技術保持者 玉鋼製造(たたら吹き)村下 木原 明 氏にご講演をいただきました。
「たたら製鉄の技と精神(こころ)〜誠実は美鋼を生む〜」と題して奥出雲が日本の製鉄の発祥の地でこの地域の砂鉄は花崗岩の中に磁鉄鉱があり5000年の風化した山土を(0.5%)鉄穴流しの技術で90%の砂鉄を取り出しました。
急斜面の作業で正に命がけだったようです。
特にこの地の砂鉄は不純物が少なく真砂鉄と呼ばれ日本刀の原料に使われてきました。
そして、この地に伝わるたたら吹きが戦後途絶えてしまい安部 由蔵 村下の教えの下、日刀保たたらでたたら吹きを復活しました。
このたたらから「誠実生美鋼」という言葉が生まれ、我々刃物を作る職人の心を勉強させていただきました。
また、このたたらの流れをくむ日立金属ヤスキ鋼が全世界の剃刀材料2/3を生産しているそうで、物心両面優れた技術であるのがうかがわれます。

懇親会では、来賓の方や全国産地(高知地区、堺地区、三条地区、関地区、武生地区、東京地区、三木地区)素材メーカーの山陽利器、武生特殊鋼材、日本刃物工具新聞など大勢の方に参加していただき刃物談義に盛り上がりました。
2年に1度の開催ですが、次回の高知県土佐刃物連合組合様の大会を楽しみにしております。




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